2018年4月8日日曜日

ZWF

グルコース6リン酸を酸化して6-ホスホグルコン酸に変換する酵素タンパク質(グルコース6リン酸脱水素酵素, glucose 6-phosphate dehydrogenase, G6PDH)をコードする遺伝子記号は、伝統的にZWFあるいはzwfなどと表記されます。他の酵素遺伝子の記号は、pgi = phosphoglucoisomerase, hxk = Hexokinaseのように反応名の略称の場合が多いのでふしぎだなと思っていたのですが、とある総説が答えを教えてくれました。

Stincone et al. The return of metabolism: biochemistry and physiology of the pentose phosphate pathway.Biol Rev Camb Philos Soc. 2015 Aug;90(3):927-63.

がん代謝のワールブルグ効果で有名なドイツのOtto Warburgが1935年ころの一連の論文で電子運搬体としてNADH, NADPHが存在すること、グルコース6リン酸を酸化して6-ホスホグルコン酸に変換する酵素はNADP+を電子受容体として要求すること、酵母からこの酵素を精製してZwischenferment ('intermediate enzyme'という意味らしい)と名付けたことが由来だそうです。
あと、この論文のタイトルかっこいいですな。。スターウォーズの初期3部作の最後ジェダイの帰還”Return of the Jedi”の引用なのかしらと思って調べてみたら、そもそもがトールキンの指輪物語3部作の最後”The Return of the King”の引用で(中学校で読んだぞ、懐かしい)、たぶんこれも何かの引用なんでしょうか、、あとこの総説が3部作になっているの??

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