ゴーイング・ゼロ (アンソニー・ マクカーテン、小学館文庫)を読んだ。週刊文春の新刊紹介を見て面白そうだったので暇な時間に読んでみました。FacebookとGoogleを足して2で割ったような仮想のテックジャイアント企業が、手持ちの個人情報収集網の有用性をテストするために、10人の被験者を集めて「30日間鬼ごっこ」をする。というお話。個人に紐づいたカードで支払いをしたり、自分の口座から現金を引き出したり、スマホの電源を入れたりすれば一発で位置ばれし、監視カメラ+個人識別AI+ドローンでどこまでも追いかけてしまえる。さらに、FacebookやらGoogleやらXやらの活動記録から、個人の思考パターンが推測され、どこに隠れたりしそうか、まで先読みされるたりもするのである。
全員捕まえられるとCIAとの契約が、、とか、主人公の旦那さんが、、とか、実は協力者がとか、大どんでん返しポイントも多く、映画化とかされそうな話であるが(著者はもともと映画『ボヘミアン・ラプソディ』などの脚本家らしい)、「ジャッカルの日」みたいな、もうちょっとプロ対プロの冷酷かつロジカルな技の繰り広げあいを期待していたので、主人公の個人的な動機にもとづく云々、、というのがイマイチでした。
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