2016年2月27日土曜日

GC-MSを用いた13C代謝フラックス解析法の紹介

現在島津製作所様のご助力をいただきGC-MSを用いた13C代謝フラックス解析法の開発を進めています。そこで、13C代謝フラックス解析法の実際を紹介したテクニカルレポートを作成しました。みなさまのご理解の一助になれば幸いです。

「GC-MSを用いた13C代謝フラックス解析法の紹介」

2016年2月13日土曜日

Arrows M02 + UQ mobile データSIMについて

興味があったので、富士通のArrows M02を買いました。もちろんFM TOWNS派ではなく、X68000派だったし、自分で買うPCはなぜかいつもバイオだし、島津製作所の装置についてくる制御用PCくらいしかご縁がなかったのです。とくに今のiPhoneに不満があったわけではないのですが、なんかいろいろとこれまでの流れに抗ってみたくなり、海外勢のスマホの安さに流れるのもやだし、国産でもシャープでもソニーでもない、というは理由でArrows M02が浮上したきたのです。

Arrows M02を使ってみて思ったこと

  • 5インチ画面はちょうどいい。
  • Android5は必要十分という意味で完全にゾーンに入った。
  • Andoroidだからできないことはほとんどない。
  • Android5はむしろiOSよりも細かい工夫がいい。「アプリの一斉停止」などが普通にできる。
  • Arrowsのスライドディスプレイは涙が出るほど便利だ。
  • しかしAndroid5は見た目がダサい。昔のWindows95みたい。が、いくらでもカスタマイズができる点はすごい。
  • iOSはジョブスの理想を具現化した点かプレミアだ。しかし、ジョブスなき今、一昔前のMacOS9のようなごちゃごちゃ感が出てきたし、次の理想がわかりにくいので、「アプリの一斉停止」ボタンをつけない。というような、美意識はむしろうっとおしくなってきた。Arrows M02の本体代3万円に対するiPhoneの9万円というプレミアの説得力は落ちてきているように思う。
  • この辺はMacOS9とWindowsXPくらいの関係に近い。

  • 格安SIMでも電波の入りと通話はまったくは全く問題ない。
  • キャリアとの違いは、データ通信速度だ。
  • 試しに使ってみたワイアレスゲートのデータ通信速度はものすごく遅い。インターネットラジオは絶望的。
  • UQ mobileはネットのうわさ通りかなり早い。
  • ただし、AU系のNVMOでArrows M02を使う場合は、VoLTEのSIMを選ぶ必要があるようだ。
  • 間違って注文したUQ mobileのLTEデータSIMを試したところ、異常にバッテリー消費が早くなった。いわゆるセルスタンバイといわれる現象(通話用の電波を検索しつつけるためにバッテリーを消費する)に類似した何かがおきているようだ。
  • そこで、モバイルネットワーク設定の優先ネットワークモードをLTE/3G/GSM(自動)からLTE/3Gにしたらなおった。
  • よかった。



2015年12月16日水曜日

pythonでnumpy用疎行列をつくる

代謝解析用ソフトウェアをpythonで書いています。疎行列を作成し、安定同位体の割合をnumpy.dot関数で計算します。その疎行列を作成する方法をいくつか試してみました。

100 * 100 の大きさで対角がすべて-1.0を作成します。

    data = 1.0
    for j in range(10000):
        x = numpy.zeros((100,100))
        for i in xrange(100):
            x[i][i] = data * -1.0

0.405 sec/10000回

    data = 1.0
    for j in range(10000):
        x = numpy.zeros(10000)
        for i in xrange(100):
            x[i*100+i] = data * -1.0
        x.resize((100,100))

0.296 sec/10000回


    for j in range(10000):
        y = [0.0] * 10000
        for i in xrange(100):
            y[i*100+i] = data * -1.0
        x = numpy.array(y)

        x.resize((100,100))

3.762 sec/10000回

でした。また、行列をべた書きするのも3-4秒かかることから、1次元のnumpy.arrayで作成し、numpy.resizeするのが最も高速。のようです。

もっと早くする方法があったら伝授のほどよろしくお願いします。



2015年11月20日金曜日

清水研雑誌会11/20

13C代謝フラックス解析は細胞内の代謝流束を決定できる強力な解析手法です。清水研のコア技術の1つで細胞内代謝を理解し、利用するための有用な知見をもたらしてくれます。これまでの13C代謝フラックス解析は、細胞内の定常状態を仮定するため、解析できる対象が変化しない、イメージで言うとずっと同じエンジン回転数、速度でクルーズしている自動車のような状態である必要がありました。定常状態でしか測れないため、定常状態の現象しか調べることができません。そこでか定常状態以外の代謝フラックスを測定する、上り坂にさしかかり、エンジン回転数や速度が変化するような動的な状態を測定する技術が求められています。今日の雑誌会で前田君(M1)が紹介してくれたMartinez et al.Dynamic metabolic flux analysis using B-splines to study the effects of temperature shift on CHO cell metabolism. Metabolic Engineering Communications. 2,46-57はそんな試みの一つです。細胞内外の物質収支の経時データをBスプラインカーブで近似して、細胞内の代謝物蓄積量の経時変化がゼロになるように、細胞内部のフラックス分布をバランスをとりながら解いていきます。本法はいわゆるDeterminedなシステムしか解析できませんが、これと13C標識を組み合わせたらUnderminedなシステムの解析もできるようになるかもしれませんね。

2015年10月8日木曜日

天然物っぽい化合物の見分け方

むかし、精密質量数から組成式を推定した結果の誤り度合いを見積もる方法について論文を書いたことがあります。化合物データベースの成長速度から植物二次代謝物が持ちうる全組成式の数を推定したり、in silico 構造変換とか、データベースのCompletenessなどの変な概念を導入したりと個人的には書いててとっても楽しかったんですが、マニアックに趣味に走りすぎたため、その筋の人にしかウケなかった論文でもあります。
要するに精密質量数から化合物の組成式を決定したいのですが、よく似た精密質量を持つ組成式が山ほどあるため、なかなか一つに絞り込むのは容易ではありません。検索の答えは天然物なので、天然物だけの完璧なデータベースがあればいいのですが、既存の天然物オンリーのデータベースはエントリーがものすごく不足しているみたいなんです(じつはどのくらい不足しているのかもわかっていない)。そこで、一般的なデータベースをつかうことになるんですが、そこには天然物と合成非天然化合物が区別なく放り込んであり、その見分けが簡単につかないという問題がありました。天然物っぽい化合物、あるいは組成式ってどんなの?というのがわかると、化合物同定作業がだいぶ楽になります。
その難しい課題に取り組んだのが、
Vanii et al. Natural product-likeness score revisited: an open-source, open-data implementation. BMC Bioinformatics 2012, 13:106 
です。NP-likenessとか書いてあるので、天然物判定問題はNP完全なのかーそりゃ難しいわ、などとどきどきしましたが、NPはNatural productの略でした。そりゃそうですよね(でも絶対狙っていると思う)。とてもマニア度あふれる論文なんです。しかもどうやって天然物らしさを計算してるのかぜんぜん解らない(笑)。。
これで一応、ある化合物がどのくらい天然物っぽいかは調べられるようになったんですが、欲しいのは天然物だけの完璧なデータベースなんです。
Jeffryes et al. MINEs: open access databases of computationally predicted enzyme promiscuity products for untargeted metabolomics. Journal of Cheminformatics 2015, 7:44  
はパスウェイ探索の手法を用いた新しいアプローチを示しています。酵素反応にはパターンがあります。そうすると、まだ報告されていないけど存在してもおかしくない酵素反応で既知の化合物をどんどん変換することができます。既存の天然物を、存在してもおかしくない酵素反応で変換してできた化合物は、きっと天然物に違いありません。KEGG COMPOUNDの化合物から、この方法で571,000個の構造を生成することに成功した。さらに、このうち93%はPubChemにない化合物だった。といっており、かなり完璧に近づいた天然物データベースができたみたいです。また我々が知っている天然物は、全天然物の1割以下らしいこともわかりました。以前の私の論文でも組成式レベルでのin silico構造変換にはチャレンジしており、けっこううまくいった(ぽい)ので、今後のメタボロームアノテーション用データベース整備は、データの収集にくわえて、in silico変換による拡張が鍵を握るのは間違いないでしょう。





2015年10月5日月曜日

二兎を追う者は

「二兎を追う者は一兎をも得ず」と言うように、2つのことをいっぺんにしようとすると、どちらもうまくいかない(ことがおおい)ものであります。メタボローム分析はそれにもかかわらず1回の分析で複数の代謝物を定量しようとしてるところにあふれるロマンがあるわけです。さらに、化合物の構造を決めつつ、その定量もしたいと、これまた欲張りに二兎を追っています。
Q-TOFは、四重極マスフィルターを用いたプリカーサー選択と、TOFの高速スキャン、高分解能を組合わせた装置です。あきらかに構造解析に特化したMS/MS取得用定性マシンです。Qを使わずにTOFとしてつかうと、定量にも使えなくはないが、感度もダイナミックレンジも十分とは言えない。というものでした。2000年代前半まではプロテオーム分析のペプチド同定用MS/MS取得マシンとして大活躍しておりました。が、その後より高分解能なOrbitrapの登場とともにその座を脅かされます。分解能では太刀打ちできないので、これまで高感度化、高ダイナミックレンジ化、高速化が推し進められてきました。その結果、定性にも定量にも使える二兎を追いたい人のための欲張り煩悩マシンとしてSWATHと言う分析モードが登場してきました。詳細はメーカーのHPをご覧くださいね。
SWATHがおもしろいのは、全チャンネルMRMという夢の定量モードにも見えますし、全プリカーサーMS/MSという夢の定性モードにも見えてしまう点です。SWATHを定量モードと見るか、定性モードと捉えるかは、分析屋のセンスの見せ所です。とにもかくにもこの調子で動作の高速化が進むと、m/z 100-1000の901プリカーサーイオンのMS/MSデータを取得などという、完全SWATHが実現するのも時間の問題、4-5年後にはできるようになるでしょう。そうなると、分析と定性、どちらも完璧に(厳密に言えば最高に完璧とはいえませんが)できちゃう、つまり、二兎を追っていたつもりが実は一匹の麒麟を追いかけていたというこれまたよくできたお話になるんじゃないかとわくわくしてしまいますね。

2015年9月17日木曜日

姫路振興策

高校時代は姫路城近くの高校に通っていた。姫路には姫路城があるが、姫路城しかないとも言える。姫路を観光で盛り上げるにはどうすればいいのか、三宮の居酒屋で高校時代の恩師と飲んでいるときにでたアイデアが以下の通り。
1.姫路忍者学校の創設。外国人向けに姫路忍者学校を創設する。もともと姫路は忍者に縁はないので、甲賀か伊賀、および忍たま乱太郎とフランチャイズ契約を結ぶ。学校用地は、城北の公園あたりに忍者屋敷を新築すればよい。日本人子供向け一日コースは忍たま乱太郎のキャラと遊べるというもの。2日コースは、2日続けて忍術学校で勉強して忍者試験に合格すると、卒業証書がもらえる。というもの。外国人向けコースの肝は、忍者学校として忍者の資格にランクをつけるというものである。たとえば、一日体験コースだと風ランク、2日連続コースを卒業すると林ランク(忍者証明書がもらえる)、姫路の学校と伊賀または甲賀の学校を両方卒業すると火ランク、一年間母国で修行を積み、再来日して修行の成果を披露すると山ランク、等と設定し、林ランクの有資格者はHPでその氏名を公開する。と言うのはどうだろうか。※姫路に一泊する状況をつくる、※他の観光地にも行くインセンティブをつける。※また日本に来る理由を作る。※ランクを公開して競争心をあおる。という仕掛けが必要と思われる。
2.姫路江戸の町並み計画。姫路城城下町をお江戸スタイルで再建する。たとえば、※城北の公園に伊勢のおかげ横町に似た感じの施設を作る。※東映太秦時代村を姫路城周辺に誘致する。※城周辺の商店街はいい感じで寂れているので再開発を行ない、彦根のような感じで江戸の町並みにする。正直姫路城周辺は観光地としてあまり魅力的ではない。バスで来て城見てそのまま帰る。という感じ。姫路に人々が求めているのはこじゃれた今風の商業施設ではなくずばり、江戸であろう。そこで、江戸風の町並みを再現することで、もうすこし姫路への滞留時間を延ばすことができるかもしれない。また、夜の花魁行列。とか、朝市などのイベントをくみこめれば、姫路に一泊する観光客を増やせる可能性有り。
3.姫路武道の拠点化計画。姫路=>城=>武士=>武道である。そこで次のような大会を主催する。姫路の武道館でもちいて1年間断続的に、高校生を対象とした剣道、柔道、弓道、相撲、将棋、囲碁の学校対抗団体戦大会を開く。各大会の成績毎に各高校にポイントを付与する。1年間の総ポイントが上位となった選抜8校の決着は、学校対抗の騎馬戦のトーナメントで決定する。会場は姫路城三の丸広場で、大将はその高校の校長となるだろう。優勝校およびその校長先生は次の大会までの1年間は、姫路城当番校および姫路城代を名乗ることができる。また、姫路市のカレンダーは、お世継ぎおよび姫の衣装をまとった生徒会長および役員、姫路城代の校長先生と大会参加メンバー全員の写真が組み込まれる。というのはどうだろう。一番になると姫路城代という称号がもらえて目立てる。というのはなんか、いいモチベーションにあると思われる。また、全校対抗の騎馬戦トーナメントはかなり盛り上がるだろう。さらに教育的にはあれだが、選抜8校トーナメント戦上位3校を予想投票してもらい、当選者には姫路地域振興券を配るとかもいいかも。みんな燃えるはず。