2017年7月16日日曜日

Skylineの使い方その3 MRM系列の設定

MRM系列の設定

Skylineの「ターゲット」の各タンパク、ペプチドの横に+マークがあります。ここをクリックするを中身を見ることができます。ペプチドの下の階層が、プリカーサーイオンの階層です。428.2504++ というのが、非標識の2価のプリカーサーイオンという意味です。さらにその下の階層が、プロダクトイオンの階層です。D[y7]784.4563+と書いてあると、1価のy7のプロダクトイオンで、m/zは784.4563なんだなとわかります。

※2価のy系列が全体の85%、3価のy系列が10%、2,3価のb系列が残り5%くらいという印象です。3価とか、b系列が無視できないのが悩ましいところですね。



これらの設定ポイント1は「設定」=>「ペプチド設定」の「修飾」タブです。
構造修飾:還元アルキル化を行い、Cysを許容する場合はCarbamidomethyl(C)は必ずチェックします。
同位体標識:ここは利用する場合に該当するものを選びましょう。
あとはデフォルトでいいと思います。


設定ポイント2は「設定」=>「トランジション設定」です。このうち「予測」タブはこんな感じです。コリジョン関係の設定は島津の場合「衝突エネルギー化」だけでいいです。

「フィルタ」タブでは、採用するプリカーサーの電荷、プロダクトのイオンの電荷、イオンタイプが選べます。2価のyと3価のbだけを選ぶというような技は使えないようです。
「プロダクトイオン」はややこしいのですが、プロダクトイオンとして選ばれる下限と上限を設定しようとしていると考えるとわかりやすいです。このへんはいろいろいじってみてください。特別イオンはiTRAQ試薬とか使う場合に設定するみたいです。




「装置」タブでは、許容するm/zの範囲を最小、最大m/zでそれぞれ設定できます。それ以外の、動的最小プロダクトm/zが何かを意味しているのか、、、むつかしいですねぇ(笑)。よくわかりません。


メソッドの書き出し


メニューから「ファイル」=>「エクスポート」=>「トランジションリスト」を選ぶとMRMメソッドを各装置が読み込めるフォーマットで書き出せます。下記のようにするとコリジョン電圧を最適化し、全MRMを1つのファイルにまとめて書き出すことができます。共同研究者のみなさまはここまで行ったSkylineファイルと、書き出したファイルの両方をご送付いただけると幸いです。
作成したファイルはLabSolution上でLCメソッドと合体し、データを取得します。









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