先日ヨドバシカメラのオーディオコーナーでマランツのアンプ、MODEL M1 が欲しいと駄々をこねてみたがやはりだめだったので、手持ちのNmode社製 X-PM1の電解コンデンサを交換することにした。このアンプは2011年ころ三宮の電気屋で購入して愛用してきた。数年前から、電源を入れても左右どちらかのチャンネルで音が出ず、ボリュームを上げ下げするとつながるという症状が出始め、自力でリレーを交換した。また最近はボリュームを上げ下げするとバリ音が出始め、音も全体的にぬけが悪い(気がする)という、電解コンデンサ劣化の兆候が出始めていたのである。
まず、アンプの基板上の電解コンデンサの耐電圧と容量をメモし、大坂日本橋の共立電子に行って、オーディオグレードの電解コンデンサを購入する。今回はニチコンのMUSE ESを中心にピッタリのがない場合は、その他のブランドを適宜選ぶこととした。特に、電源部用の63V 1000μF×12本に、オーディオグレードの該当がなく、一般グレードでも店頭では63Vのバリエーションが少なかったのであるが、たまたま1000μFがあったので、助かった。
お会計(全部で7000円くらいだった)をしていると店員さんは、こちらの意図を一目で悟ったらしく、「はんだ付けを外すなら、専用の半田吸い取り器があるといいですよ。うちでも扱っている2万円くらいのやつ。」と教えてくれたが、2万円はさすがに手が出ない。また、店頭では数百円で買える注射器型の半田吸取器(こんなやつ)も売られてはいたのだけど、いまいち役に立たないような気がしたため、半田吸い取り線を買い足したのだった。
次に、実際に半田の除去作業を始めてみると、半田吸い取り線では完全に半田を取り除くことがかなりむつかしく、とくに小型の部品には歯が立たないことが判明した。このままだと、せっかく買ったオーディオグレードの電解コンデンサの2/3くらいが無駄となってしまう。そこでアマゾンで調べてみたところ、吸い取り口部分が加熱されてはんだを溶かし、吸い込み部分は注射器型のものが3000円台で購入できることが判明し、YIHUA 929D-V吸取器をポチってみた。4000円くらいの損失を補うための、さらに3000円の無駄な投資をしてしまっているのかもしれないなと危惧しつつも、到着した吸取器を使ってみて、びっくり。
ものすごく、うまく半田が除けるのである。
最初に外したい半田に新しい半田を盛って、溶けやすくしておく。吸取器の注射器部分のばねを押し込んでロックし、吸い込み口部分で半田を覆うように押しあて、3-5秒待って、半田が解けたところで、注射器部分の解除ボタンを押すと、ぱちんと音がして注射器のシリンダーが勢いよく上がり、半田が吸い上げられる。
サクサクと作業が進み、無事、音出しも完了、X-PM1の澄んだ音が復活した(ような気がする)。半田吸い込み器、おすすめです。
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